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【続・脱教科書英語】会議で流れを掴む、ネイティブの高度な「状況コントロール術」3選

語学学習

英語での会議や議論。「発言したいけど、タイミングが分からない」「相手のミスを指摘しづらい」「その場で答えられない質問が来た…」そんな”あるある”な悩みを一掃する、魔法のようなフレーズが存在します。

今回は、単なる丁寧さを超え、議論の主導権を握り、人間関係を円滑にする、より高度なコミュニケーション術をご紹介します。


表現①:即答できない質問を華麗に返す

Let me circle back with you on that.

コア機能:その場で答えられない質問への「約束手形」

会議中、データが必要な質問や、担当外の質問をされて窮地に陥ったことはありませんか?「I don’t know.」では思考停止だと思われ、「I will check.」では少し素っ気ない。

この Let me circle back… は、「(今は答えられないので)この件については、後ほどこちらから改めてご連絡させてください」という意味の、非常にプロフェッショナルな表現です。「円を描いて戻ってくる」というイメージの通り、**「この話を一旦保留し、責任をもって後で必ず対応します」**という誠実な意思表示になります。

■ なぜこれが効くのか?
「分かりません」という無責任な回答を避けつつ、その場で慌てて不正確な情報を答えるリスクも回避できます。相手には「しっかり持ち帰って調べてくれるんだな」という信頼感を与え、自分は落ち着いて正確な回答を準備する時間を確保できる、まさに一石二鳥のフレーズです。

■ 使用例:

相手: What was our exact sales growth in the APAC region last quarter?(前四半期のアジア太平洋地域における、正確な売上成長率はどのくらいでしたか?)

あなた: That’s a great question. Let me circle back with you on that. I want to make sure I give you the most accurate numbers.(良いご質問ですね。**その件については、後ほど改めてご連絡させてください。**最も正確な数字をお伝えしたいので。)

【使いこなしのヒント】
このフレーズを使った後は、必ず後でフォローアップすることが絶対条件です。By when can I expect an answer?(いつ頃お返事いただけますか?)と聞かれることもあるので、「by the end of the day(本日中に)」など、目安も伝えられるとさらに信頼度が上がります。


表現②:謙虚に、しかし確実に意見を伝える

If I can add my two cents…

コア機能:自分の意見の価値をあえて下げ、発言のハードルを下げる

ブレインストーミングや議論が白熱している中で、自分の意見を切り出すのは勇気がいりますよね。「私の意見ですが…」と真正面から言うよりも、もっとスマートで、相手が受け入れやすい言い方があります。

それがこの my two cents です。直訳すると「私の2セント(=わずかなお金)」。つまり、「大した意見ではないのですが」「つまらない意見ですが」と、自分の意見をあえて謙遜して提示する、非常に洗練されたイディオムです。

■ なぜこれが効くのか?
自分の意見を押し付けるのではなく、「あくまで参考までに」という謙虚な姿勢を示すことで、相手の心理的な抵抗をなくします。特に、目上の人が多い会議や、他人の意見に付け加える形で発言したい場合に絶大な効果を発揮します。

■ 使用例:

Aさん: I think we should focus on marketing.Bさん: I believe product development is more important.あなた: Both are valid points. If I can add my two cents, I think strengthening customer support might be the key to retaining our current users.(どちらももっともなご意見です。**私のつまらない意見ですが、**既存ユーザーを維持するためには、カスタマーサポートの強化が鍵になるのではないかと思います。)

【使いこなしのヒント】
My two cents is that… のように文の主語として使うこともできます。自信がなさそうに聞こえるのでは?と心配になるかもしれませんが、ビジネスシーンではむしろ「協調性があり、思慮深い人」というポジティブな印象を与えます。


表現③:相手のミスを「称賛」に変える

Good catch.

コア機能:ミスを指摘されたネガティブな状況を、ポジティブな関係構築に変える

同僚や部下が、あなたの資料や計画にあるミスを見つけてくれた。そんな時、あなたなら何と言いますか?「Oh, you’re right.」だけでは、少しもったいない。

Good catch. は、直訳すると「良い捕球」。つまり、「よくぞ見つけてくれた!」という、相手の注意力や洞察力を称賛する言葉です。これは、自分のミスを素直に認めつつ、それを見つけてくれた相手に感謝と敬意を示す、極めて高度なコミュニケーション術です。

■ なぜこれが効くのか?
ミスを指摘された側が、指摘した側を褒めることで、場の緊張が一気に和らぎます。指摘した側は「細かいことを言って申し訳ない…」という気持ちがなくなり、むしろ「貢献できた」と感じます。これにより、チーム内に心理的安全性が生まれ、誰もがミスを恐れずに意見を言いやすい、風通しの良い文化が醸成されます。

■ 使用例:

部下: Excuse me, I was looking at the budget sheet, and I think the calculation for Q3 might be incorrect.(すみません、予算シートを見ていたのですが、第3四半期の計算が間違っているかもしれません。)

あなた: Ah, you’re right. Good catch! Thanks for flagging this. I’ll correct it right away.(ああ、本当だ。よく見つけてくれたね! 指摘してくれてありがとう。すぐに修正します。)

【使いこなしのヒント】
自分がマネージャーの立場の場合、この一言が言えるかどうかで、部下からの信頼が大きく変わります。逆に、相手のミスを見つけた時に I might have caught something.(何か見つけたかもしれません)と謙虚に切り出すのも良いでしょう。


まとめ:シーン別使い分け表

こんな時普通の表現ワンランク上の表現得られる効果
即答できない時I don’t know.Let me circle back.時間を確保し、信頼を得る
意見を言いたい時I think…If I can add my two cents…謙虚に、しかし確実に影響を与える
ミスを指摘された時You’re right.Good catch.ネガティブをポジティブな関係構築に変える

ぜひ、次回のメールや会議で、これらの表現を一つでも使ってみてください。きっと、相手の反応が変わり、あなたの仕事がよりスムーズに進むはずです。

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